概要
使わなくなった駐車場スペースを利用して、ご近所の方々が集える庭小屋を作成しました。またアプローチや門柱のリフォームにも取り組ませていただきました。
庭小屋の製作をご依頼していただく前の風景です。ちょうどサルスベリの花が咲き乱れ、オーバーゲイトのついた家前の駐車場にパラソルが広げられていました。沢山の椅子とベンチ、そして植物、それらが、所狭しと並んでしました。多くの人がこの場所を訪れている雰囲気が漂っています。
設計を行う前に、お客様のヒアリングも兼ねて、「現地調査」というものを行います。建築図面を元に境界や現状の構造物、日照、周囲の環境を調べますが、その間もご近所の方がまるで公園に来るように訪れられていました。
「フェアトレードで手にれたコーヒー豆で、コーヒーを淹れてご近所の方々にふるまうのが好きなんです」とお客様に教えて頂きました。どこにでもある住宅地の駐車場が、世界貢献と地域貢献の架け橋の場所になっていることに内心驚きながらも感心してしまったことを憶えています。
あいあいパークにある弊社のモデルガーデンを何度も見てくださり、この場所をもっと憩いの場所にしたいというお気持ちで庭小屋制作を思い立ちお電話を下さったそうです。
広さに制限がありますが、できるだけ多くの方が集まれるように、室内に水場が必要 電気や照明も大切になってきます。そして、植物。小屋の中で、ただコーヒーを飲んでいても楽しくありません。そこで、どこからでも必ず植物が目に入るように考えました。小屋を建てる場所、その使い方、環境やその大きさ。当然、お好みの趣味。庭小屋は一つづつ考え、設計し制作させて頂いています。
庭小屋
入り口ドアが少し奥にあり、狭いながらも遠近感を出しています。
窓の上部のフレンチ瓦の庇。ニッチには時計が置かれています
玄関の照明はお客様から材料支給していただきました
玄関横の壁にはニッチで棚を作り、立水栓を小屋と一体化させています。植物を植えれば必ず水遣りが必要です。水栓は大切なアイテムです
ドアなどもオリジナルで製作しますので、色も形も作りながら考える場合もあります
アプローチにはアンティークレンガを使用しました
両開きの窓も製作しています。サッシほど気密性はありませんが、小屋の窓としてのどかなデザインになったと思います
フェアトレードで手にれたコーヒー豆で、コーヒーを淹れてご近所の方々にふるまうスペースです
大人数でもゆったりしていただくために、敢えて一面開口しています
お隣が駐車場のため、正面には小さな明かりとりのニッチ風の窓をデザインしました
通風を考慮したデザインです
お客様のご要望で2種類のタイルを貼り分けています
天井は板張りにし、照明は支給していただきました
この、のぞき窓からは何が見えるのでしょうか?
庭小屋以外のアイテム
ご自宅のデッキとの間に小さな花壇を設け、先ほどの小屋中の窓から草花が見える仕掛けにしています
部屋の開口部から見える花壇は開口したことにより、植物との距離が縮まりました
小屋の窓に下にも花壇を設置し、窓の外にも植物がひろがります
門柱は庭小屋と同様のイタリア製漆喰塗り、ドアもオリジナルウッドドアにしました
施工を終えて
今日もこの場所で、ご近所さんが集い、施主様が振る舞われるコーヒーを片手に、愉し会話が響きます。フェアトレードと地域貢献。この小さな小屋が、お客様の夢にお役に立てれば幸いです
仕様
主な用途 | おもてなしの場 |
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床面積 | 6.5m² / 1.97坪 |
費用 | ¥2,500,000(諸費税別) ※小屋のみの価格となります |
屋根 | アスファルトシングル |
床仕上げ | 杉板張り |
壁仕上げ | イタリア製漆喰塗り |
窓 | オリジナル木製窓 |
ドア | オリジナル木製ドア |
断熱材 | 有り |
設備 | シンク 水栓 内部コンセント 外部コンセント クーラー 照明 換気扇 |
備考 | 庭の一部も設計 |